イラク 宗教の名のもとで
撮影:ユネス・ムハンマド

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クルド人民兵組織ペシュメルガと連合国の攻撃により陥落したシンジャル。2014年8月から2015年11月までISに占領されていた。 シンジャルはモスルとラパをつなぐ主要ルートに位置する。いたる所に残されたままのトンネルや仕掛けられた爆弾が、この町の戦略的な重要性を物語っている。ISに占拠される前に逃げられなかった人々は捕まり、拷問を受ける人、レイプされる人、奴隷として売られる人もいた。

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たった今、クルド自治政府の国境にたどり着いたクルド系ヤジディ教徒の家族。ISの拘束下で8日間生き抜き、シリア領土を35km以上歩いてきたという。彼らは難民として迎え入れられ、食糧や水が配給される。真夏の暑いなか、40,000人以上のクルド系ヤジディ教徒が水も食糧も与えられず8日間もISに拘束されていた。

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テレスコフ村の年老いたキリスト教徒の女性がNPFと呼ばれるキリスト教軍の兵士に経験したことを話している。ISが攻めてきた際、近くに住んでいた人達はこの村から逃げた。しかし、彼女は高齢のためこの村に残らざるを得なかった。
テレスコフはモウセルの北部から30キロ離れた場所にある。キリスト教徒の居住地のためISの標的となったが、占領から11日後にはペシュメルガが奪還した。しかしいまだに前線地帯のため、帰村する人はいない。

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荒廃した町で数千人の難民に混ざり、枕を抱えて佇むヤジディ難民。彼は毎日違う場所で寝ている。
ここまで多くの難民が生まれるとは誰も予想していなかったので、クルド自治政府は学校や路上をはじめ窓や壁もないような建物にも難民たちを住まわせている。

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ドホーク県シャリア市。まだ完成していない建物に家族と一緒に住んでいるヤジディの女性。彼女と家族はISの占領下で生き抜き、クルド自治政府に逃げ込んだ。
2014年8月、ISはシンジャルと近辺のヤジディ教徒が住む村に侵攻した。ISの兵士は男性と女性と子どもをそれぞれ分け、男性は処刑し、女性は性奴隷にした。また、12歳以下の子供は洗脳した後に兵士にさせた。

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負傷したペシュメルガ兵士が運び込まれる。
ペシュメルガがキルクーク南部ダゴウグを攻撃した際、ISはその進行を遅らせるために地雷などの簡易爆発物を使った。ペシュメルガ兵士のほとんどが簡易爆発物や自爆攻撃により亡くなっている。

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バピール村が解放された後、クルド人のヤジディ教徒が荒廃した聖地を歩いている。ISはヤジディ教徒の神聖な場所を次々に爆破した。ISは、ヤジディ教徒のことを信仰を拒否する不信心者と呼んでいる。

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冬の霧がかった日に、PKK(クルド労働者党)の兵士が外国人フォトグラファーのために武器を構えてポーズをとっている。2014年8月にイラクのクルド自治政府がISに攻撃された後、イランやトルコ、シリアのクルド人兵士がISと戦うために集結した。集まった兵士はペシュメルガの支援部隊として、シンジャル・マクモール・キルクークなどの地域で活動している。

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殉教者ハウザン・ディレクの家族が棺の向こうで泣いている。前線でのISの自爆攻撃により、ハウザンとクルド人民防衛隊の7人の仲間は亡くなった。

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ボランティアでペシュメルガに参加しているヤジディ教徒。ラヴィアを奪還し、荒廃した病院のなかで家族に電話をかけている。連合国の援護によりペシュメルガはラヴィアを掌握することができた。シンジャルを奪還するには、ラヴィアの攻略が非常に重要なことだった。

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息子の棺を前にして、嘆き悲しむ殉教者ハウザン・ディレクの母親。ハウザンとクルド人民防衛隊の7人の仲間たちは、前線でISの自爆攻撃により亡くなった。

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テルタマールの市街で起きた自爆攻撃で負傷し、入院しているキリスト教徒の男の子。12月10日、クリスマスと新年の準備をする街の中で、2台の自動車を使った自爆攻撃が起こった。爆破により26人が死亡し、100人以上が負傷した。

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2名のテルアビブ出身者が容疑者として、ペシュメルガ軍に捕まっている。2人はこれから身元や滞在目的を調べられるために連行される。
彼らが拘束される背景には、テルアビブ出身でISに参加している若者がヤジディ教徒の虐殺と誘拐に関わったという噂が流れていたことがある。

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ISの支配区域カボシエ村から逃れ、ペシュメルガ軍に助けを求める家族もいる。シンジャールが占領された後、カボシエ村からは200世帯を超える家族がクルド地域政府に逃げ込んできている。

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ミューゼルからシンジャルに続く山道の風景。ここはシンジャルの進出路である。2014 年8月、ISはこの道を使い、シンジャルから逃れようとしたヤジディ教徒を大量虐殺した。
道に落ちているのは殺された人たちの持ち物だ。ISから逃れられなかった者たちは、イスラム教徒に改宗するか、改宗せずにジズヤ(人頭税)を払うか、もしくは捕虜として捕まるかという選択を迫られる。ヤジディ教徒たちは男性と女性に分けられ、男性は処刑され女性はサビヤとして捕まる。ISの性奴隷にされるヤジディの少女や女性もまだ多くいる。