ビルマのヒスイ鉱山
撮影:ミン・ザヤール・ウー

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ビルマのカチン州パカンにある小さなヒスイ鉱山で、土砂の山をめがけて走り込んでいく鉱夫たち。彼らの目的は、鉱山会社のダンプカーから落とされる土砂をかきわけ、ヒスイの原石を探すことだ。

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政府が認可したヒスイ鉱山会社のトラックから落とされる土砂のなかから、ヒスイの原石を探そうと先を争う鉱夫たち。ヒスイ探しは危険を伴う。2015年11月には、同じく政府が認可した会社の土砂崩れにより114人が亡くなりニュースになった。

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ロンドンに本拠地を置くNGOグローバルウィットネスは、「ビルマのヒスイ・ビジネスというのは近代史において最大の天然資源の強奪」だと発表をしている。同NGOによると、2014年、ビルマのヒスイ事業関連の投資額は310億ドルに上る。その額は、ビルマのGDPのほぼ半分に匹敵し、国の医療費の46倍以上に達する。

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チャイン国際会社の採掘場のわきを、ダンプカーが通過していく。ロンドンのNGOグローバルウィットネスが2015年の出した調査によると、チャイン国際会社を運営しているのは同国のかつての軍事独裁者タン・シュエ一家だという。

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パカンの鉱山で、一つのチームとして働く鉱夫たち。手前の若い男性のようにチームで働くものもいれば、一人で働くものもいる。この小さな区画は、ラオ・バン(中国語で社長を意味する)が所有している場所である。所有者は地元の仲買人であることがほとんどだ。

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鉱山で働く、不法労働者の足。貴重な石の塊を見つけられれば、貧しい採掘者たちにとっては幸運だが、それは滅多にないことだ。この数百億ドル規模の産業を操っているのは、ビルマ軍やその取り巻き、それから、ビルマで採掘されたヒスイのほとんどが不正に行きつく先である中国と関係のある会社である。

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パカンの鉱山で不法労働者たちが湖水を泳いで、警察や軍隊の手から逃れようとしている。軍部は、不法労働者が鉱山の近くにある学校を危険にさらしていると主張する。しかし、鉱夫たちは賄賂を揺すり取られているようで、一人当たり50,000チャット(5,000円)を渡しているという。

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鉱山の近くにある打ち場で、ヘロインを注射する鉱夫たち。ここではヘロインはおおっぴらに取引され、鉱夫たちは2,000チャット(約200円)ぐらいの手ごろな価格で注射できるとあって行列ができている。ドラッグの使用はヒスイ鉱山ではつきもので、どの鉱山には大抵こういう打ち場が開かれている。

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ヘロインの打ち場のほど近く、簡易テントの下でヘロイン中毒の鉱夫が死んだように横たわっている。地元の村長たちによると、鉱山や近隣の村に出入りするドラッグの売人は、村長たちに定期的に多額の賄賂を渡しているという。しかし、政府関係者はドラッグの売人から賄賂を貰っているため、このことに目をつぶっている。

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若い鉱夫たちがテントで休んでいる。不審者がこの採掘場に近づかないよう見張るために、彼らはこの場所で眠る。

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夜の鉱山で、ヘッドライトを着けた鉱夫たちが、土砂をつんだ山を登り、ヒスイを探している。

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日中働く者もいれば、夜間働く者もいる。鉱山は24時間フル稼働している。

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中国雲南省盈江のホテルの一室で、業者がヒスイを見せている。闇市では、最低でも40,000~50,000米ドル(約500万円~600万円)するものだという。

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密輸されてきたヒスイの原石を取り扱っている店で、中国人の業者が交渉している。闇商売をするビルマの業者によると、盈江に運ばれるヒスイの原石のほとんどが、ビルマのヒスイ産業の主な産地であるカチン州の鉱山から密輸されて来るという。

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24歳のコ・サン・ティンの葬儀。契約労働者として鉱山で働いていた青年は、鉱山運営会社のダンプカーにひかれて亡くなった。事故の翌日、怒った地元住民らは会社の車が通れないように道を封鎖した。会社側は即座にコ・サン・ティンの家族に補償金を支払うことで合意し、事件を片付けた。彼はパカンで働き始めてまだ5ヶ月で、養っていくはずだった2歳の息子と妻、両親を残してこの世を去った。