コロンビア 闘う先住民
撮影:ジョナス・レッチ

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マリファナ栽培用のビニールハウスの明かりで照らされている山々。トリビオは、コロンビアのなかでも最も争いの多い町である。ここに暮らす人たちは、頻繁に政府軍とコロンビア革命軍の集中攻撃に巻き込まれる。また、トリビオは戦闘から住民を守るための「先住民防衛隊」の発祥地でもある。防衛隊では、女性や子供を含む800人以上が非武装でボランティアとして活躍している。

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過去500年以上もの間、先住民族のナサ部族は、強固な自衛の仕組みを築いてきた。2001年にはそれが「先住民防衛隊」として正式に発足した。女性や子供を含む700人を超える非武装団は、絶えず変化する脅威に耐えて、政変にも柔軟に対応できる独自の平和的自衛方法を実践している。

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2014年12月以降、ナサ部族の人々は3か所のサトウキビ畑を占領している。彼らの要求は、耕作可能な土地を得ることだ。この土地は、1991年に起きた警察と民兵によって21名の先住民が殺されたエル・ニロの虐殺後に代償として、約束されていたものである。

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軍とゲリラの争いで1人の女性が死んだことをうけて、特殊部隊を退去させるために100人近くの防衛隊員が集まっている。軍営は住居にとても近い場所に置かれており、住民の脅威となっている。交渉が上手くまとまり、特殊部隊は白旗が並ぶこの地帯から退去した。

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国連の使節団と再会した際の抗議者たち。

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この手作りのバズーカは、警察に向かって爆竹を投げつけるために使われている。

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警察のヘリコプターに向かって石を投げる先住民たち。

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先住民防衛隊の一員であるマニュエル・トゥミーニャの葬儀に集まった、家族や友人たち。カウカは仲間のダニエル・コイクーとともに、11月5日水曜日にコロンビア革命軍(FARC)によって殺された。

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11月5日水曜日にコロンビア革命軍(FARC)によって、同僚のダニエル・コイクーとともに殺されたカウカの棺。

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ダニエル・コイクーの遺体が墓地に運ばれていく。先住民防衛隊が彼らの名誉をたたえて儀礼隊を組んでいる。彼らは、権力の象徴として、銃ではなくバストンと呼ばれる木の棒を携えている。

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トリビオの近く、コリントの町に落ちる雷。この山で生産されている大量のマリファナやコカイン、ヘロインは、深刻な社会的不安や治安上の問題を生んでいる。ラストロホスやアグイラス・ネグラスなどの新民兵組織が、コリントやその周辺に強い影響力を持つようになった。

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先住民防衛隊のマニュエル・トゥミーニャとダニエル・コイクーが殺された事件で、4日後に公判が開かれた。先住民の法律で、カルロス・イヴァン・シルバには懲役60年の判決が下った。

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懲役60年の刑が確定したカルロスのほかに、4名のゲリラ隊員に40年の刑期が言い渡された。さらにコロンビア革命軍の2人の未成年者には、18歳までの収監と、その後も収監される可能性があることが告げられた。この事件の処罰は、ナサ族の法律に則って裁判を行うことができるよう、彼らに委ねられた。(コロンビアの憲法によれば、先住民は彼らの法律によって裁判を開いたり、裁いたりする権利がある。)

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7名のコロンビア革命軍(FARC)を逮捕した後、2人の殺害に使われた武器は押収され、公共の場で破壊された。ナサ部族の人々は、部族の力と抵抗を示したこの歴史的瞬間を喜び、次々とカメラを向けた。

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コロンビア革命軍の7人を逮捕した後で押収された武器は、公衆の面前で破壊され、住民によって燃やされた。それはあたかもコロンビアの内戦終結を象徴するかのようだった。